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盲人が『象』を語っている気がする

「盲人が象を語る」という話があります。
たくさんの盲人を一頭の象の元に集めて、「象はどんな動物ですか?」と尋ねる。
尻尾を掴んだ者が「細長い生き物でした」と言い、
足を触ったものが「ざらざらした木の幹の様でした」と言い、
鼻を触ったものは「大蛇の様な生き物でした」と言う。
真実を知ったつもりでも、それはある事柄の一面しか捉えていないかもしれない、全体像が全然見えていないかもよー、という教訓の話です。
んで、人権擁護法案ですが。
なんか、ネットでいろいろな意見を聞けば聞くほど、盲人が『象』を語っている気がしてしょうがない。話が全然噛み合ってない
とりあえず、盲人の話をまとめてみる。
Aさん「現在差別に苦しんでいる人にとっては朗報です。これで日本も人権先進国ですね」
Bさん「人種差別撤廃条約に参加した関係で、日本は法整備が急がれているのです」
Cさん「メディアの過剰取材や捏造に苦しんでいる人がたくさんいる。メディア規制はぜひ実現してほしい」
Dさん「これは言論封殺法案です。断固反対ですね」
Eさん「池田大作擁護法案というのは、これですか。冗談じゃないです」
Fさん「常任理事国入りを目指す日本としては、外国向けのアピールが必要なんです」
Gさん「人権擁護委員に国籍条項が無いのが問題。外国人に日本人を裁かせるわけですか」
Hさん「解同と野中古賀ラインが結託して、利権を強固なものにしようとやっきになってますね」
Iさん「みなさん騒ぎすぎですね。人権擁護委員は現行法のもと既に14000人の方がボランティアで活動してるんですよ。知ってました?」
Jさん「この法案で困る人がいるとしたら、ネット上で匿名の庇護の下、誹謗中傷を垂れ流してる輩だけでしょう」
Kさん「人権の定義がそもそも曖昧なんですよ。」
Lさん「VAWW-NETも人権擁護団体じゃなかった??」
Mさん「2ちゃんねるはどうなってしまうんでしょうか?これは史上最悪の悪法です」
まだまだありそうですね。とりあえず疲れる。
つーか、あらゆる立場を超えて
こんな状態のままで法案通しちゃマズイだろ
[追記]
ちょっと補足。
結局、この法案は「詰め込みすぎ」なんだと思う。「人権」という甘い言葉を隠れ蓑に多くの勢力が自分達の願望をこっそり成就しようと殺到しているわけです。
結局一番迷惑を被っているのは日頃まじめに人権に取り組んでる方々なんじゃないでしょうか。もっと要点を絞って複数法案に細分化すべきと思いますがどうでしょうか。個別の議論はその後でいいじゃないかと思います。

「盲人が『象』を語っている気がする」への20件の返信

おかしすぎる、、、(笑)
それ、なんというか、ネットの欠点ですね。
めいめいが好き勝手なことを、言いたいだけ言っているという。それでは、いかなる反対運動も、力にはなりませんな。
しかし、いやはや、おかしすぎる。笑い事じゃないんだろうけど。
しかし、こちらのJ2さんたちの冷静な議論は、決して群盲象をなでるの類ではないので、楽しみに読んでおりますよ。

1: 若隠居さん>
こんばんはー。
>それ、なんというか、ネットの欠点ですね。
めいめいが好き勝手なことを、言いたいだけ言っているという。それでは、いかなる反対運動も、力にはなりませんな。
そうですねー。ただ、今回の場合は法案そのものに根本的な問題があるような気がするんです。と言う事で、ちょっとエントリーにも追記しました。ネットで論点が分散してしまうのも、本質が別なところにあるからなんではないかと。。。
>しかし、こちらのJ2さんたちの冷静な議論は、決して群盲象をなでるの類ではないので、楽しみに読んでおりますよ。
ありがとうございます。でも私、激烈扇動的ブログもけっこう好きなんですよ。世のブログがみんな冷静な感じになっちゃったら、私がそっち系に鞍替えするかもw。てんびん座のO型なんで、ついついバランスを取ろうとしてしまうのですw

 たしかに、よく言えば百家争鳴ですが、姦しいと言えなくもなし。初めて私がJ2さまとコメントのやり取りをさせていただいたときも「合意に到るための議論」についてでしたね。
 でもまあ、一番コワいのは、こうしてネットに書き込むことがある種のガス抜きとなってしまい、署名や陳情といった政治行動を起こすほどのフラストレーションが蓄積されなくなることです。ネット上の言論が現実政治にある程度の影響力を及ぼすまでに成熟するのが先か、ディスプレイの前から立ってプラカードを持つハメになるのが先か。
 “激烈扇動的ブロガー”の誰かがシビレを切らして、「明日、日比谷公園に集合だ!」と言い出せば本物だと思います。ひょっとすれば私も自分の選挙区選出議員に面会を申し込むかも知れませんし、このまま看過するかも知れませんしね。

法律に関してはど素人なんで参加するのは気が引けますが、気になるので例え話で参加してみる。
結局なんだか分からないけど、でっかいマンモスがこっち向かって歩いて来てる状態で、
村人騒ぎ出す(このままでは誰かが踏まれる)。腕に自身あるものが向かっていく(当然、肉は俺のものと)。大勢飛び掛る(初めての獲物でどこが急所か不明)。しっぽを掴んだ奴が足掴んでる奴に文句言う(肉は山分けにしろよ。しっぽじゃ足りん。と)マンモス相変わらず向かってくる。もっと上手くやらないと倒せねーよ、と村人人事のように文句言う。
という状態なんでしょうか。つまり、「マンモス=人権」みたいな感じでしょうか。
 私としては、なんかもっと違うもののような気がしてます。「マンモスって何?」っていう質問に誰かスパッと答えてくれないもんでしょうか。

>グリンファンさま
 ある日魚が釣れましたとさ。ツートンカラーで、ぷうっと膨れるやつ。
「これ、旨いんだよね~、淡白だけど、味わい深くて歯ごたえもあって」
「バカ!こんなもん食ったら死んじゃうじゃねえか!」
「バカはお前だよ。肝食うからダメなんだよ。ちゃんと処理すりゃ旨いんだって」
「んなもん、ひとつ間違ったらあの世行きじゃねえか!ちゃんと処理できる自信あんのか?ええ??」
「ったく、誰が釣ってきたんだよ… え?アイツ?あいつこの村の出じゃないじゃん」
「まあまあ、今はここに住んでるんだし、そう目くじら立てんなよ」
「で、何?アイツがさばくの?勘弁してよ~、俺たち何食わされるかわかったもんじゃないよ~」
「ダイジョウブデス、ワタシモイッショニタベマスカラ」
「なにも無理して食うことないんじゃないの?こっちに肉もあるじゃん」
「いや、昨日兄ちゃんたちが『魚食えねえ奴は一人前じゃねえから、大人の寄り合いには入れねえ』って言うんだよ、だから無理して食わねえと、いつまでも俺たち子ども扱いなんだってさ」
「ソウデスヨ、サアサ、タベテクダサイ」
「あっ!お前、人に勧めるばかりで自分で食おうとしないじゃねえか!で、なんだよこれ、ひれ酒じゃねえか、一番旨いところ持って行きやがって!許さねえ!」
「ボウリョク、フルウ人ヤバンデス」
「そうだよ止めなよ」
「なんだお前、どっちの肩持つんだよ!」
「どっちの味方でもねえよ、仲良くって言ってるだけだよ」
「いい子ぶりやがって、アイツが何考えてるのかわかんねえのかよ!」
・・・長くなりすぎました、こんな感じじゃないでしょうかねえ?

人権擁護法案検討メモ―その1

 前回のエントリーで人権擁護法案(以下、法案という)について、私は「人権擁護という司法救済のど真ん中の対象を、法務省の外局を一つ作ってなんとかしようなんていうの…

an_accusedさん>
>“激烈扇動的ブロガー”の誰かがシビレを切らして、「明日、日比谷公園に集合だ!」と言い出せば本物だと思います。
現在でも、例えばブルーリボン系サイトでは拉致問題に関しての行動力はかなりのものだと思います。「明日、日比谷公園に集合だ!」てのも十分あり得るかと。
それにしても、例え話、すごい。私もなんか書こうかと思ったけど挫折しました。
グリンファンさん>
例え話は難しいっすね。まあ、今回のエントリー全体が私にとっては例え話なわけです。
人権擁護法案を語る切り口ってたくさん有りすぎて混乱を招いてると思うんですね。同和利権の問題意識の無い人には、「解同と野中古賀ラインが云々」なんて言われてもピンとこないだろうし、「言論封殺だ!」と言ってる人に日本における人権法案論議の歴史を語ってみたところで全く噛み合わない。各々の切り口でそれぞれのコンセンサスを根気良く積み重ねていく必要があるんじゃないかと感じるわけです。
グリンファンさんの例え話で言うと、マンモス=「日本に巣食う暗部」なのかも。なんだか、「人権擁護法案」が今の日本が抱える病巣を全部炙り出してしまっているような。

官製用語に気をつけろ-人権擁護

 「通信傍受法」をマスコミは当初、「盗聴法」と表記していました。いまでも社によっては「通信傍受法(盗聴法)」と表記していますが、いつの間にか「通信傍受法」が主流…

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 人権擁護法案全体に、反対ということがわからない。裏を取らない一方的な誤った無責任報道が多過ぎる今の現状は正すべきだと考える。マスコミで報道されると、例え事実と…

どうも素人が口出ししてすいませんでした。
 情けない話ですが私の周りでは「差別?? どこに??」みたいな感じではっきり言ってなにを騒いでいるか分かっていません(T_T;)
 「日本に巣食う暗部」は何となく分かるものの実感としてはやはり・・・・・。ネット上でさえもみんな腫れ物に触るような感じで、もっとぶっちゃけて話せよみたいな。
 どっちにしても法案を通す通さないの話の前に話さなければならないことがあるんじゃないのかよ。っていう雰囲気は感じました。

7: グリンファンさん>
>どうも素人が口出ししてすいませんでした。
私だって素人なんです。すいませんだなんてとんでもございません。
>情けない話ですが私の周りでは「差別?? どこに??」みたいな感じではっきり言ってなにを騒いでいるか分かっていません(T_T;)
これ、とても重要なご指摘だと思います。果たして私も含めてどれだけの人が実情を判ってるのか。小倉先生のコメントを見てると少なくとも同和問題に関しては、もしかして私以上に何も知らないのではないかと訝ってしまいますね。
知らない事を知らないと言うのは、勇気が入りますし、実りある議論の第一歩だと思います。
というわけで、偉そうな事は言えない私ですが、私なりに判ってる事、人権擁護法案に反対する前提となる同和利権や創価学会について、ちょっとBlogで取り上げてみようかなーなんて思い始めてます。

人権擁護法案検討メモ―その0

※これは、J2さん「音極道茶室」2005年3月12日エントリーへのトラックバックです。  コメントを書こうとしたらむやみに長くなってしまいました。  「象の…

こんばんは。
 コメントを書かせていただこうと思ったんですが、むやみに長くなってしまいましたのでトラックバックさせていただきました。
ではまた。

8: J2さん>
>小倉先生のコメントを見てると少なくとも同和問題に関しては、
あの人の意見を簡単に言うと
「やーい、これで匿名で俺を虐めてた奴はネットに書き込みできなくなるんじゃぁ、いいきみじゃぁぁぁぁぁ」
ですからね。基本的にはどのエントリも、分かり難く書いた、「お前の母さんデーベソ」ですよね。
>人権擁護法案に反対する前提となる同和利権や創価学会について、
興味ありますね。9: an_accusedさんのエントリも読みましたが、
それによると、いろいろ反省も踏まえて新しく考えられているんだからとりあえず運用してみれば良いじゃないか。という消極的な賛成という感じを受けました(間違ってたらすいません)。
これは、あっちにコメント書くべきなんでしょうか?どうなんでしょう。

>グリンファンさま
 こんばんは。
 私の考えは「なに?裁判所じゃご不満?」でして、廃案か、もしくは推進派がガッカリしてしばらく飯が美味くなくなるくらいの全面修正を希望しています。
 私はいつも、逃げ道確保してるような書き方しか出来ないので、反省しています。
 「反省を踏まえて良くなった」っていうより、法案が「あっちから小突かれこっちから睨まれしながら変形を遂げていった」という感じで書いたつもりです。
 で、これからできることは「あきらめて許しちゃう」という選択と「つぶす」という選択と「もっと変えちゃう」という選択があって(メディア規制条項の凍結なんかは、変えられちゃった例)、審議の中心から遠くにいる私としては「つぶしにかかる」しかないよなあ、と思っています。
(J2さま、勝手にコメント欄をお借りしてすみません。)

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