私が個人的に世話になった知人で、仕事の関係で北海道から西日本のとある県に移住したA.Dさん(仮名)という人がいます。私が同和問題の深刻さを知ったのは、数年前にA.Dさんの話を聞いてからでした。昨日、あらためてA.Dさんに電話取材して、移住してからの体験とか、今の日常とかの話を伺いました。以下にそのやりとりを掲載します。
あらかじめ断っておきますが、たいした話ではありません。でもそのぶんリアルなんじゃないかな。現状を探る手掛かりとしての、ある「証言」です。
J2 「A.Dさんはいつごろそちらに移ったんでしたっけ。」
A.Dさん 「2000年の4月くらいです。」
J2 「行く前から、同和問題とかに関していくらか話は
聞いていたんですか?」
A.Dさん 「ぜーーーんぜん!!全く!!今思えば純真無垢でした。」
J2 「そちらで仕事を始めて、最初はフツーだったんですか?」
A.Dさん 「いえ、もう初日から、”なんか変だ”、とは思いました。
えっと、ウチの会社の仕事は全部、市からの委託を受けて
やるんですね。なのでほとんどは委託元の市の担当部署
の人とのやりとりが多いんですけど、なんか、北海道では
いないタイプの人が多いな、変わってるな、と。」
J2 「具体的に言うと?どんな感じなんですか?」
A.Dさん 「まず、ものすごく高飛車というか、威圧的なんですけど、
絶対にこっちの目を見ない。かと思うと突然卑屈になったり。
何より不思議だったのが、一人一人が私に直接意見を言わずに
大勢で意見を取りまとめて、その結果を一番若い人間が
こっちに伝えに来る。これ、必ずなんですよ。何か思ってても、
絶対直接言ってくれないんです。
うまく言えないですけど、すっごく妙な感じでした。」
J2 「その部署の全員がそんな感じなんですか?」
A.Dさん 「いえ、全員じゃないですけど。でも全体の雰囲気がすごく
重苦しくて。」
J2 「それで、結局それは同和と何か関係があったんですか?」
A.Dさん 「勤めて数ヶ月は、何も判らず、ストレスだけが溜まって
いっちゃって。で、私と同じく県外から来てた友人に飲みながら
愚痴ってたら、その友人が、”A.Dさん、それ多分同和じゃないか
な”って教えてくれたんです。」
J2 「それで調べてみたと。」
A.Dさん 「その友人に勧めてもらった『別冊宝島』(注:同和利権の真相
シリーズと思われる)とか読み漁りました。自分は同和問題とか
何も知らなかったんで、ショックでした。それで会社の同僚とか
にも話を聞いて、結局私が出入りしている部署は、職員の半数が
部落解放同盟の推薦枠だったんです。」
J2 「半分とはスゴイですね。判りやすく言うと職場の人の半分は、
解同が選んだ人間って事ですよね?」
A.Dさん 「そうです。無条件一任みたいです。」
J2 「当然その枠の人は解雇もできないと。」
A.Dさん 「当然ですね。有り得ないと思います。」
J2 「その人達の仕事ぶりはどうなんですか?」
A.Dさん 「それが、仕事は結構みんなまじめにやってるんですよ。まあ
中には遊んでるみたいな人もいますが。。。でも割とみんな
仕事はちゃんとやってます。話に聞くと、ウチの職場はそういう
意味では、かなりいい方みたいです。」
J2 「じゃあ、職場で、今までに何か事件とかありました?」
A.Dさん 「特に無いです。毎日黙々と仕事をこなすだけです。同和云々を
口にする人もいませんし。誰がどこで話を聞いてるか判りません
から。完全にタブーですね。時々息が詰まりそうになりますけど。
あー、そういえば、JR駅の近くにすごく立派なマンションがある
んですけど、なんでも世界的なデザイナーさんが設計したっていう。
そこが被差別部落の人専用のマンションだというのを最近知りまし
た。皆すごい車に乗ってますし。驚きますよ。
J2 「やっぱり一般の方々はそういうのに反感持ってるんですかね。」
A.Dさん 「それは間違いないと思いますよ。役所の推薦枠にしても、その分
一般の人が雇用の機会を奪われてるわけですし。
被差別部落の世帯だと、いろいろな助成金が合計で年間300万
くらい貰えるらしいですし。」
J2 「最後に近況など教えてください。」
A.Dさん 「地元の人なら平気なのかもしれませんが、北海道とこっちじゃ
あまりにもギャップが大きくて、別の国にいるみたいです。
正直、もうとっくに限界で、1年前から会社にも退職したいと
言ってるんですんですが、代わりの人が見つかるまで、と言わ
れてまだ辞められないでいます。とにかく一日も早くここを出たい
というのが正直なところです。」
参考リンク:
別冊宝島『同和利権の真相』
『「同和利権の真相」の深層』(反論本)
マリード[同和行政オブザーバー](フリーライター寺園敦史のHP)
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